ノルウェー地方自治体部門

ノルウェーは、19の県(フィルケ)から成り、内18県は430の地方自治体(コミューン)に分かれています。地方自治体部門は、保健衛生、教育、公共交通機関、インフラ設備等を管轄する、ノルウェー国民にとっては不可欠なサービスの供給源です。当部門はGDPの20%、全就業者の24%をそれぞれ創出・雇用しています。

polarbearノルウェー中央政府と地方自治体部門は緊密な関係にあり、中央政府による厳重な管理、統制、監督に特徴があります。全ての地方自治体の予算には、中央政府の承認が必要であり、業務損失を賄う予算を計上することが認められていません。主要な公共事業投資に対してのみ融資を受けることができ、第三者への政府による保証は認められていません。 

地方自治体に対する監督基準については、地方自治体法(1992年9月25日第55号)の下、地方自治体の破綻禁止が定められています。これは、中央政府による広範囲な監督体制を意味します。この中央政府との緊密な関係、地方自治体への厳格な監督体制の中、地方自治体が財政破綻に陥ることは不可能ではないものの、極めて困難であるといえます。地方自治地域開発省は以下のように述べています。「万一、ある地方自治体が財政困難な状況に陥った場合は、中央政府が即座に対応し金融支援の動員に務める。」中央政府による地方自治体への強力且つ暗黙の支援を明示しています。 

ノルウェーの地方自治体の収入は、地方税制を通じて間接的に、あるいは中央政府から支払われる補助金により直接的に支払われます。

信用格付機関からも、ノルウェーの地方自治体部門の健全さと中央政府の監督の水準の高さが評価されています。2005年6月のレポートでは、スタンダード&プアーズは、「当社が格付を付与している国の中で最も優れた地方自治体のひとつである。」と評価しています。又、2005年9月のレポートでは、「ノルウェーの地方自治体は、ヨーロッパの中で最も整備され管理の行き届いた体制をもつ。」と述べています。 

国際決済銀行(BIS)による2007年1月施行の自己資本比率の新規制導入に際し、ノルウェ-財務省は、ノルウェー地方自治体部門のリスクウェート基準を従来どおりにとどめると発表しました。他の北ヨーロッパ諸国と異なり、明確且つ無条件のソブリン格を保有する機関のみノルウェーでのリスクウェートを0%にすることを決定しました。これはノルウェー政府の非常に慎重なリスクに対する姿勢を反映しています。従って、ノルウェー地方自治体部門のリスクウェートは20%のままとなり、その経営母体である地方自治体部門と同質の資産構成を持つKBNのリスクウェートも20%となりました。 .